診療コラム []

ぜんそく

「夜中の咳で眠れない…」

――ある夜、会社員のAさんは咳で何度も目が覚めました。昼間も息苦しく、階段を上るとゼーゼー、ヒューヒュー。風邪が長引いているのかと思っていたら、実は「喘息」でした。

喘息は、気道に慢性的な炎症が続く病気です。ちょっとした刺激(タバコの煙、冷たい空気、運動、アレルギーなど)でも気道が過敏に反応してしまい、呼吸がしにくくなります。軽い方は日常生活に大きな支障がないこともありますが、重症化すると救急受診や入院が必要になる場合もあります。


喘息の種類

  • 小児喘息
     成長とともに軽快・寛解することが多いですが、気道の敏感さが残り、大人になって再発するケースも。保護者と一緒に吸入指導を行い、生活の工夫もサポートします。

  • 成人喘息
     大人になってから発症するタイプ。慢性化しやすく、喫煙歴や鼻炎・副鼻腔炎の合併があると重症化しやすいのが特徴です。仕事や家庭環境に合わせた治療計画を立てます。

  • アスピリン喘息(NSAIDs過敏性喘息)
     解熱鎮痛薬で発作が誘発されるタイプ。鼻茸や副鼻腔炎を伴いやすく、生物学的製剤治療が検討されることもあります。

  • 運動誘発性喘息
     運動中や直後に咳・ゼーゼーが出るタイプ。アスリートや学生に多く、予防吸入でコントロール可能です。

当院では、この分類を踏まえて一人ひとりに最適な治療を行います。


受診をおすすめするタイミング

  • 2週間以上咳が続く(特に夜間・早朝)

  • 運動後や笑った後に咳や息切れが出る

  • 呼吸がゼーゼー、ヒューヒュー鳴る

  • 夜中に咳で目が覚める

  • 風邪をひくたびに咳が長引く

  • 以前喘息を指摘されたが治療を中断している


治療の目的

喘息は「ただ症状を抑える」だけではなく、将来のリスクを減らすことが大切です。

  • 症状をコントロールする(発作ゼロを目指す)

  • 昼も夜も快適に過ごせる

  • 運動や旅行を自由に楽しめる

  • 肺機能の低下を防ぐ

  • 入院やステロイド内服をできるだけ避ける


当院での治療方法

喘息治療の中心は 吸入療法。炎症をしっかり抑えることで、発作を未然に防ぎます。

  • 詳細な問診(喫煙・ペット・住環境・仕事や学校の影響など)

  • 聴診での評価

  • 呼気NO検査で炎症を「見える化」

  • 症状・数値に応じて薬の種類や量を調整

安心して生活できる未来を目指して、一緒に治療を進めましょう。


呼気NO検査とは

呼吸に含まれる一酸化窒素(NO)の濃度を測定し、気道の炎症の程度を調べる検査です。

  • 25ppb以下:炎症コントロール良好

  • 25〜50ppb:中等度の炎症、治療調整を検討

  • 50ppb以上:高度の炎症、治療強化が必要

当院では、初診時や治療変更時にNO検査を実施。結果を患者さんにも数値でお見せしながら説明します。
「炎症が見える化」されることで治療の意義が実感でき、継続のモチベーションにもつながります。


院長メッセージ

喘息は「きちんと治療を続ければ普段通りの生活が送れる」病気です。
夜中の咳や息苦しさで悩むのは、とてもつらいこと。だからこそ私たちは「相談しやすさ」を大切にしています。

どんな小さな症状でも、気軽にご相談ください。
熊本市北区のかかりつけ医として、安心できる毎日をサポートいたします。

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