診療コラム [痛風]

尿酸値が高いといわれたら

健診で尿酸値が高いといわれたのですね。さて、どうしたらいいのでしょうか。

まず、自覚症状は何もないことがほとんどだと思います。時に、既に痛風で痛みの経験がある方もおられると思います。

そもそも尿酸=悪者ではありません。尿酸は、「抗酸化作用」という体を守る作用があります。尿酸は多すぎても少なすぎても良くないのです。

尿酸が多すぎる時に、体のあちこちに蓄積され、尿酸結晶を作り、関節に溜まって行くことで、痛みの原因になってしまいます。いわゆる痛風発作です。足先の関節、足首の関節、ひざの関節sに強い痛みを起こすことが有名です。痛風発作が出た場合には、まずは痛み止めで痛みを解消するのが先決です。痛みが解消された後から、次の発作が出ないように、予防薬を使って日頃から尿酸を下げてコントロールしていきます。

また、痛風発作だけではなく、尿酸が腎臓に溜まることで、腎機能を悪化させたり(痛風腎)、高血圧、心筋梗塞、尿管結石の原因にもなります。このような病気にかからないようにするために、尿酸値のコントロールが大切なのです。

 尿酸が高い時には、生活習慣の改善も大切です。薬物療法と組み合わせて、尿酸値6.mg/dL未満を達成して頂きたいと思います。基準値は男性7.0になっていますが、尿酸を本当に減らして合併症を防ぐための数値は6.0未満になります。

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